米百俵未来塾

150年の時を超えて現代版「国漢学校」

開催の様子

第3回講座「文学座・俳優さんと楽しくトレーニング! 伸ばそう“伝える力・感じる力”」

第3回講座「文学座・俳優さんと楽しくトレーニング! 伸ばそう“伝える力・感じる力”」では、文学座の俳優さんから、様々なコミュニケーションの方法をワークショップ形式で学びました。
なお、本講座は、午前グループ(11名)・午後グループ(10名)に分かれて行いました。

講座の冒頭では、『コミュニケーション』は一体どうやったらよく伝わったり感じたりすることができるか、その3大ツールを、講師の植田先生からお話ししていただきました。
「『言葉』と『手(身体)』と『目(表情)』は、コミュニケーションの3大ツールと言われています。今こうやってみんなと話している時にも、『言葉』だけではなく、『手』を動かしたり、『目線』を送ったりして、より伝わるようにしています。みんなからも、目線を送ってもらっているので、コミュニケーションを受け取っている、感じているということが伝わってきます。」

今回は、この『言葉』と『手(身体)』と『目(表情)』を使ったゲームを通じて、コミュニケーション3大ツールの“伝える力・感じる力”を、実践してみることによって学びました。

最初に、塾生が2人1組になり、コミュニケーションゲームを行いました。
「『しゃがんだ状態から立つ動作』だけで、“グー・チョキ・パー”を相手に伝える」
「『目で見る』だけで、“グー・チョキ・パー”を相手に伝える」
「『ありがとう』と一回言うだけで、“グー・チョキ・パー”を相手に伝える」など、
限られた動作で相手に意思を伝えました。
何回か繰り返し行うことで、相手に上手く自分の意思が伝わるようになってきました。

植田先生から
「伝える時に『恥ずかしいなぁ』『不安だなぁ』『伝わるかなぁ』『心配だなぁ』と思ってしまうと、そのことが相手に一番伝わってしまいます。だから、“グー・チョキ・パー(=伝えたいこと)”だけを伝えようとするとよいです。思い切って伝えてみてください。」
とアドバイスをいただきました。

その後は、『手(身体)』と『言葉』に関するワークショップをそれぞれ行いました。
午前の部・午後の部ともに、塾生5~6人のチームをつくり、チームメイトと相談しながら、植田先生が出すお題について、試行錯誤をしながら取り組みました。

グループごとの発表では、グループ全体や塾生一人ひとりの個性ある表現について、植田先生から
「楽しめるものを作るということは、とても大事なことです。『わかりやすいもの=楽しめるもの』とは限りません。楽しめるものというのは、見ている人に考えてもらったり想像してもらったりすることが大事なポイントなのです。」
と表現力を磨くためのアドバイスをいただきました。

また、ワークショップ後には、植田先生から
「コミュニケーションをとるということは、自分と相手の違いを知ることです。相手との違いがわかれば、丁寧に伝えることもできるし、相手を理解できればこれから仲良くなることもできます。だから、『コミュニケーション』が大事なのです。今日のワークショップで経験したように、『一番伝えたいこと』を、自分も楽しみながら、相手にも楽しんで受け取ってもらうことを大事にして、自分のコミュニケーションの力を磨いていってほしいと思います。」
との熱いメッセージをいただきました。

最後に、
「どうして今の職業(俳優)を選んで、そして続けているんですか?きっかけは何ですか?」
「俳優さんはいつも元気よくしていなければいけないと思いますが、悲しい時やつらい時はどうやって乗り越えているんですか?」
という質問にお答えいただきました。
「テレビに出たりお芝居することが、おもしろそうだなと思ったことが俳優になろうと思ったきっかけです。この職業に『なりたい』ではなく、『やりたい』という気持ちが強かったんです。」
「今は、演技をするだけではなく、今日のような講座で『先生』としていろいろな幼稚園・小学校・中学校・高校などに行っています。お芝居を続けてきたことで身に付けた“技術”や“大切なこと”を子どもたちに伝えていくことが、『好き』なんですよね。」
「何かを失敗したら、その時は落ち込んでつらい気持ちになります。でも、失敗がなければ、新しい事は見つからないと思っています。失敗したからこそ経験できることが、次のプラスに繋がると考えています。」
など、将来やこれからの人生のためになることをお話しいただきました。

 

▲文学座 植田先生から、コミュニケーション3大ツールに関するお話を聞きました。

 

▲コミュニケーションゲームを行いました。
限られた動作の中で、自分たちが考えていることを相手に一生懸命伝えていました。

 

▲グループ表現『噴水』

 

▲グループ表現『噴水』

 

▲グループ表現『野球』

 

▲グループ表現『バスケットボール』

 

▲グループ表現『カーリング』

 

▲最後に塾生からの質問にお答えいただきました。

 

米百俵未来塾第2回講座 「米百俵のゆかりの地めぐり ~150年前にタイムトリップ~」

第2回講座では、米百俵ゆかりの地である昌福寺、阪之上小学校伝統館、興国寺をめぐり、長岡の歴史や先人の想いに触れ、「米百俵」の精神について学びを深めました。

 

①昌福寺
国漢学校発祥の地である昌福寺では、まちなかキャンパス長岡平成国漢学校塾生と昌福寺のご住職から、明治2年に昌福寺に国漢学校の仮校舎ができたこと、長岡空襲時には野戦病院ができ、犠牲になった方が葬られたことなどについてお話いただきました。

 

②阪之上小学校伝統館
国漢学校の流れをくむ阪之上小学校では伝統館を見学し、同校の6年生から展示物の説明や国漢学校の歴史について説明いただきました。
昼食には、長岡グランドホテル特製の「米百俵弁当」をいただきました。長岡産野菜をふんだんに使い、長岡の偉人が愛したといわれるメニューを味わって、“食”でも米百俵を体験しました。

 

③興国寺
興国寺では、平成国漢学校塾生と興国寺のご住職から、小林虎三郎ははじめ東京で埋葬されたが、昭和35年に弟の雄七郎とともに興国寺に遺骨などを移したことなどをお話いただきました。また、虎三郎と雄七郎のお墓参りをしました。

 

④グループワーク
最後に、グループワークを行い、ゆかりの地の見学を通して感じたこと、心に残ったことをグループで話し合い、発表しました。
塾生からは、「虎三郎は目先のことでなく、子どもの未来を考えていたことがわかった」、「東京から興国寺に虎三郎の墓が移されたのは、長岡の人が忘れないようにという気持ちが込められていることが心に残った」、「阪之上小学校の子どものように自分から米百俵について発信していきたい」などの発表がありました。

 

【昌福寺】
▲明治2年に国漢学校の仮校舎が開かれた昌福寺を訪れ、国漢学校では身分に関係なく学ぶことができたことなどを学びました。

▲長岡空襲による戦災殉難者のお墓参りをしました。

【阪之上小学校伝統館】

▲阪之上小学校6年生から、伝統館の説明を受けました。

▲昼食は、「米百俵」がコンセプトの「米百俵弁当」を食べました。

【興国寺】

▲小林虎三郎と弟の雄七郎のお墓参りをしました。

▲虎三郎のお墓が東京から移されたことなどを学びました。また、特別に虎三郎の頭蓋骨のレプリカを見せていただきました。

【グループワーク】
▲米百俵ゆかりの地見学の振り返りを行いました。

▲グループワークを実施し、ゆかりの地めぐりで気になったこと、心に残ったことなどについて話し合いました。

第1回講座「学ぼう!「米百俵」の精神~長岡の先人から学ぶ未来を切り拓く力~」

第1回講座では、米百俵の歴史や、広い視野で先を見越して生き抜いてきた長岡の先人たちの考えを学びました。

①講義「未来の自分、なりたい自分を探そう」
はじめにコーディネーターの荒木先生から「未来の自分、なりたい自分を探そう」というテーマで講義がありました。
講義の中で、塾生が未来塾に参加した理由について発表しました。「米百俵の考えを知り、これからどう生きればよいか考えたい」、「未来塾をとおして友達をつくったり、歴史を知ったりして、生きていくための力にしたい」など、参加への熱意が感じられました。
荒木コーディネーターからは、「米百俵」の精神について「小林虎三郎個人の栄光ではなく、藩士に高い教養と想いがあったからこそ誕生した」と説明がありました。また、未来塾について、「様々な体験をしたり、講師の話を聞いて、未来の自分について考えるきっかけにしてほしい」とメッセージをいただきました。

②「米百俵とは」
次に、羽賀塾長から、「米百俵」の精神が途上国をはじめ世界で評価され、広がっていることについて紹介がありました。
また、虎三郎や当時の長岡藩主を引き合いにして、「リーダーとは目先のことにとらわれず、20年後、30年後のビジョンを示せる人である」として、「意見や立場の違う人同士がビジョンに向かって協働し、未来の力に変えていくことも「米百俵」の精神だ」と話がありました。
塾生は、スケールの大きな話に感心しながら、熱心に聞き入っていました。

③グループワーク
最後に、今日の講座を聞いて感じたことをグループで話し合い、発表をしました。
発表では「虎三郎の考えと藩士の想いで学校ができたことがわかった」、「海外では学校に行きたくても行けない子がいることがわかった」、「日本の当たり前は、世界の当たり前でないことを意識して生活したい」といった意見がありました。


▲コーディネーター 荒木先生の講演


▲羽賀塾長の講演

 

【グループワーク】

▲今日の講座を聞いて感じたことを、グループで話し合いました。

 

【発表】

▲グループのメンバーで話し合ったことを、みんなに発表しました。

 

【集合写真】

米百俵未来塾開校式

7月17日、小学4年生から中学2年生までの高い志と熱意を持った25名の塾生を迎え、令和3年度に引き続き、米百俵未来塾を開校しました!
開校式では、磯田市長と羽賀塾長から塾生に向けて激励のメッセージが贈られました!
式の間の塾生は緊張した様子でしたが、塾生代表の吉岡さんからは、米百俵未来塾に対する熱い想いなど力強い意気込みが発表されました!
これから12月まで、芸術、スポーツなど全9回にわたる多面的な連続講座を体験します!


▲ 磯田市長からの激励メッセージ
「今の世の中は、これさえがんばっていれば立派になれる、という共通の価値観がなくなってきています。だからこそ、米百俵未来塾を通して、自分にとって「好きなこと」「得意なこと」「おもしろいこと」「楽しいこと」を一つでも二つでも見つけてほしいと願っています。全9回の講座を、ぜひ楽しんでください。」

 


▲ 羽賀塾長からの激励メッセージ
「未来塾では、自分とは違う意見も聞いて参考にしながら、新しい価値観を見つけて成長していってほしいと願っています。また、自分の興味が湧いたことをどんどん掘り下げて、自分の個性としてほしいと思います。だからこそ「楽しむ」というのはキーワードです。とても大事なことです。そして、小さくても、思いつきでもよいので、夢をもってほしいと思います。自分の成長と変化とともに、夢も進化させながら、育てて磨いていってほしいと思います。それを個性にしながら、夢を叶えながら、今度は社会にどう関わって役に立つ人になれるかを、考えるきっかけになればと願っています。」

 


▲ 塾生代表の吉岡さんの決意
「未来塾で特に楽しみにしている講座は、世界の言葉で外国の人と話す講座です。外国の人とたくさん話をして、コミュニケ-ションがとれるようになりたいです。私の夢は小学校の先生になることです。将来、ここで学んだことを子どもたちに伝え、さらにその先の未来へとつないでいきたいです。半年間、学校や学年の違う仲間と一緒に楽しく学びたいと思います。よろしくお願いします。」

米百俵未来塾第3期生修了式

第9回講座終了後、米百俵未来塾の学びを通してたくましく成長した塾生を迎え、「米百俵未来塾第3期生修了式」を開催しました。

修了式では、米百俵未来塾の羽賀塾長から、塾生に対する想いが込められた修了証書が授与され、塾生に対し激励のメッセージが贈られました。

塾生代表のことばでは山田さんから、受講前後の気持ちの変化や講座を通じて心に残ったことなどについて語っていただきました。

最後に、米百俵未来塾の学びの様子を映像で振り返り、修了式を閉会しました。

第3期生がこれからさらにチャレンジを続け、未来を切り拓いていくことを願っています!


▲修了証書授与


▲羽賀塾長からの激励メッセージ
「最終日の発表を聞いて、自分の心で感じて、頭で深く考えたことをしっかり伝わるように発表しており、とても感動しました。歴史から学んだことをどんどん広げ深めて、未来に活かすためにも、いろんなことにチャレンジしてほしいと思います。」


▲塾生代表の山田さんからのことば
「最初は乗り気ではなかったのですが、親に勧められて申し込みました。回を重ねるごとに楽しくなり、講座の中で多くのことを学びました。1番大事だと感じたことは、最初は嫌だったとしても、回数をかさねていくうちにだんだん大切なものになっていくということです。米百俵未来塾のみなさん、ありがとうございました!」


▲集合写真