米百俵未来塾

150年の時を超えて現代版「国漢学校」

開催の様子

第5回講座 デザイン思考ワークショップ

第5回講座 デザイン思考ワークショップ

〔講師:長岡造形大学 板垣 順平 先生、同大学学生のみなさん〕

この講座では、レゴブロックや画用紙などを使って「未来の長岡のまち」の制作を行いました。「デザイン思考」のプロセスに基づいて“視点や発想の転換”を途中で行い、住む人のニーズに応えられるように、各グループで話し合って工夫しながら進めました。

●デザイン思考とは

講師の長岡造形大学の板垣順平先生から、「デザイン思考」について説明がありました。「デザイン思考」は、①きょうかんする→②課題を発見する→③アイデアをいっぱい考える→④アイデアをカタチにする→⑤アイデアを確かめてみる、という5つのプロセスを繰り返して、人の困りごとなどを解決する考え方です。特に大切なことについて、板垣先生から「人の考え方は様々であり、困りごとには理由や原因があるので、『なぜ』を大切にして、聞きとって理解することが大切です。それによって自分のアイデアも広がります。」「他の人の見方や捉え方を見ると、自分だけでは思いつけなかった方法に気付けると思います。だから、他の人のアイデア、考え方、やり方を知るということを大事にしてもらいたいと思います。」とアドバイスがありました。

①レゴブロックなどで「未来の長岡のまち」を制作

まず、グループで思い描く「未来の長岡のまち」を制作しました。『新しいお店』、『おいしい飲食店』や楽しく過ごすための『娯楽施設』など、塾生が未来のまちに望む施設が制作されました。また、『空港』を新設するなど、各グループの創意工夫が見られました。

②まちなかインタビュー

次に、各グループで、「未来の長岡のまち」についてミライエ長岡に来館している市民の方にインタビューをしました。長岡の「良いところ」、「良くないところ・不便なところ」、「今の長岡がもっと良くなるために何があると良いか」を聞きとりました。

③「未来の長岡のまち」をリニューアル

市民のみなさんへのインタビューを経て、「私たち自分たちだけがほしいものではなく、インタビューで話を聞いた人たちが必要としているもの」があるまちをつくるため、「足りない施設は何か」、「作り替えた方がよい部分はあるか」を各グループで話し合いました。そして、困りごとの解決や望みの実現のために、住む人の気持ちになってまちを作り変え、「未来の長岡のまち」を完成させました。

④「未来の長岡のまち」発表

各グループによる発表では、インタビューでの『車がないと移動が大変』という声を受けての「新しい交通機関」の追加、『遊び場や賑わいの場を増やしてほしい』との声を受けての「テーマパーク」の追加、『雪が多い』との声を受けての「雪を利用した施設」の追加など、まちの人の困りごとを解決するための創意工夫が見られ、また、『働く場や活躍する場を増やしてほしい』との声を受けて「企業の誘致」を表現した班、『様々な世代の方』にインタビューをして、若者だけでなく高齢の方も楽しめるまちを表現した班もあり、発想の柔軟さや鋭さに驚かされました。

第4回講座 チームでミッションをクリアしよう!最高のチームになる秘訣!

第4回講座 チームでミッションをクリアしよう!最高のチームになる秘訣!

〔講師:上越教育大学 赤坂 真二 先生、深井 正道 先生〕

 

上越教育大学の赤坂真二先生から、チームが持つ力やチームができるまでのプロセスについて、グループでのミッションを通して楽しく学びながら、良いチームができるための秘訣を探りました。チームとは、一人で成し遂げることができない難しい課題や問題を、良い関係をつくりながら成し遂げる人たちであると、説明がありました。

ミッション① 互いを知ろう、ミッション② ちょこっとチーム体験

まず、チームの仲間を集める『ナンバーコール』、グループ全員の共通点を探す『共通点探し』や、グループ全員分の好きなものと名前を暗記していく『となりの私』のミッションを通して、チームづくりの最初に大切となる仲間を知るプロセスを体験しました。また、音が重なることなく全員が順番に手拍子をするタイムを計測する『ビート』というミッションでは、全員での作戦会議を経て、当初の半分以下のタイムに縮めて「4.12秒」という驚異的なタイムを記録しました。

ミッション③ 温かい雰囲気をつくろう、グッドコミュニケーションの力

良い気分になったこと、感謝したいことや褒めたいことを発表し合う『ハッピー・サンキュー・ナイス』のミッションを通して、温かくポジティブな雰囲気づくりをしました。また、悪い聞き方と良い聞き方の両方を体験し、うなづきやあいづちがあり、目線や姿勢が良い聞き方をされると、もっと話したいと思えることがわかりました。ポイントとして、「チームはコミュニケーションでつくっていくので、相手を大事にする話し方や聞き方がとても大事です。」といったお話がありました。

ミッション④―1 5種の動物から学ぶ

5種の動物からなりたい動物ごとにグループになって、選んだ理由や他の動物を選ばなかった理由を共有し、グループごとに発表し合いました。この活動を通して、みんな価値観が違うこと、みんな思っていることが違うこと、違うからこそ意見を出し合って話し合うこと、話し合えば分かり合えることを学びました。

ミッション④―2 元気の出る解決策

ここではイラストを見て、忘れ物をしてしまう友人に対して、どのような声掛けができると解決できるかを考え、発表し合いました。この活動を通して、責められたり罰を与えたり嫌な気分にさせても、人はやる気にならないので問題解決にならないこと、元気なってやる気が出るような『こうやったらいいよ』『こうやればきっと君はできるよ』という応援のメッセージを送ることが大事だということを学びました。

ミッション⑤ 未来塾会議

未来塾会議で話し合う『困っていること』や『みんなで話し合いたいこと』について、たくさんの議題が集まり、全員で話し合いました。丁寧に詳細を質問しながら、一人ひとりのためにみんなで知恵を出し合いました。

さいごに

赤坂先生から、「これからも、今日のように『人とつながること』『チームになること』は大きな力を生むのだということを忘れずにいてほしいと思います。そして、人に優しくしたり、思いやりを持って接すると、優しくされた方だけでなく、優しくした方も元気になっていきます。このように仲間がお互いに元気になれるようなチームを築いていってほしいと思います。」とのメッセージをいただきました。

 

第3回講座「世界にはいくつ言語があるの?世界の言葉を学ぶ意味を考えよう!」

第3回講座「世界にはいくつ言語があるの?世界の言葉を学ぶ意味を考えよう!」

〔講師:留学生のみなさん、国際交流協会のみなさん〕

第3回講座では、外国人と交流するときのあいさつや自己紹介の大切さを学び、留学生と一緒にそれぞれの国の言葉でどんな自己紹介をしたらよいかを考えるワークショップを行いました。

①あいさつ、自己紹介の大切さについて

国際交流協会の岩嶋さんから世界には7千の言語があること、なぜあいさつが重要なのかについて話がありました。あいさつは、世界の人とコミュニケーションするときの最初の入口です。特にあいさつと自己紹介を相手の言葉ですると、名前を覚えてもらったり、興味を持ってもらい、その後の活動につながるという話がありました。

②留学生による文化紹介

マラウイ、ベトナム、タイ、カザフスタン、スリランカの留学生が、食や地理、学校、祭り、貨幣や文字など、母国の文化について動画やクイズを交えながら紹介してくれました。ベトナムの文化紹介では、ダーカウという足で羽を蹴る遊びも体験し、世界の文化の多様性を楽しく学ぶことができました。

③グループワーク「世界の言葉で自己紹介をしてみよう!」

グループごとに留学生の国の人に自己紹介するとしたら、どんなことをアピールするとよいかを考え、留学生の母国語で発表しました。発表では、「長岡は雪が2メートル降ります」、「おいしいお米が食べられます」、「花火が有名です」など、長岡がどんなところか紹介する発表が多く見られました。今まで会ったことのない国の留学生と交流しながら、相手に興味を持ってもらうにはどんな自己紹介がよいか考える機会となりました。

第2回講座  文学座・俳優さんと楽しくトレーニング!伸ばそう“伝える力・感じる力”

第2回講座 文学座・俳優さんと楽しくトレーニング!伸ばそう“伝える力・感じる力”

〔講師:文学座 俳優 植田 真介 さん、日景 温子 さん、石森 咲妃 さん〕

日本を代表する老舗劇団「文学座」所属俳優の植田真介さんから、プロの俳優さんが実際に行っているゲームをとおして、コミュニケーション能力アップを目指したワークショップを実施しました。

○はじめに

たくさんの演劇を多くの俳優やスタッフとつくってきた経験から、「“お互いを知ること”が初めて会った人と仲良くなるコツ。そして、塾生のみなさんが仲良くなれるように、このワークショップでのゲームをとおして、名前や年齢、何が好きなのかなどをお互いに知っていきましょう。」と植田さんよりお話がありました。

○「自己紹介」

全員で円になり、お互いを知るための自己紹介ゲームをしました。「一人が名乗ったら、全員でその名前を元気よく呼ぶ」というルールで、リズムよく、ポーズをつけたりしながら、お互いの名前を覚えました。また、「○○好きな人?」という問いかけに、当てはまる人が中央に集まり「ホールインワン!」とジャンプしながら掛け声を上げる、共通点を探すゲームも行いました。このようなあそびをとおして、お互いの距離を縮めることができました。

○「シアターゲーム」

ジェスチャーで行う“しりとり”や、2人1組で「ありがとう」や「よかったね」といった一言だけで、誰が誰にどういう気持ちでつたえているのかを当てる、という難易度の高いゲームを行いました。自分の頭に思い描くことを伝える難しさを感じつつも、一生懸命伝えようとする様子が見られました。見事な表現に対しての感嘆の声、おもしろい表現への笑みがこぼれる場面もあり大変盛り上がりました。これらのゲームから「楽しいね」という言葉よりも、互いに笑顔を交わす方が、より気持ちが伝わることがわかり、顔の表情や身体の動きでの表現の大切さを学びました。

○「桃太郎」

桃太郎の物語を場面ごとに区切り、印刷したものが配られました。まずは、チームで協力して、ランダムに配られた文章を順番に並べて1つの物語をつくりました。次に、読む順番を決め、実際に声を出し、場面を想像して動きをつけたりしました。チームにごとに違うストーリーが生まれ、表現も創意工夫がされていました。学校も学年も違う仲間で意見を出し合い、協力して、たくさんの素晴らしい作品ができました。

○さいごに

“みんなでひとつのものをつくるために大切なこと”について、ヒントは見つかったでしょうか。お互いのことを知って仲良くなったり、仲間と協力するという時間を過ごすことはできたでしょうか。難しいことにも一人ではなく、みんながいたから取り組むことができたし、答えがないものを考えることができたと思います。自分と違う人がいるからこそ、自分にはないアイデアや楽しいことを分かち合うことができて、面白いと感じることができたのではないでしょうか。
植田さんからのまとめのお話に、塾生のみなさんは大きくうなずいていました。

第1回講座「学ぼう!「米百俵」の精神~長岡の先人から学ぶ未来を切り拓く力~」

第1回講座「学ぼう!「米百俵」の精神~長岡の先人から学ぶ未来を切り拓く力~」

〔講師:米百俵未来塾 羽賀友信 塾長、高橋正則 コーディネーター〕

〔ガイド:阪之上小学校6年生児童のみなさん〕

第1回講座では、「米百俵」の精神をはじめとした長岡の歴史や、広い視野で先を見越して生き抜いてきた長岡の先人たちの考えを学びました。また、阪之上小学校伝統館を訪問し、学んだことをグループで話し合い、さらに学びを深めました。

○講演「米百俵とは」 米百俵未来塾 羽賀 友信 塾長

教育に力を注ぐだけでなく、そこで学んだ新しい考え方によって、経済の発展、法律の改正、医学の普及など総合的なまちづくりを、身分を超えて話し合いながら進めてきた長岡の史実を引き合いにして、「意見や立場の違う人同士が未来を見据えたビジョンに向かって協働し、未来の力に変えていくことも長岡の『米百俵』の精神だ。」と話しがありました。

また、『米百俵』の精神が途上国をはじめ世界で評価され、広がっていることについての紹介がありました。そして、塾生に向けて、「職業に捉われるのではなく、『生き方』こそが大切であること」、「自分で様々な体験をすることで自分に合った『生き方』が見つかること」、「夢や目標は成長とともに変化し、進化すること」、「頑張りたいことが見つかったら、『具体的な目標』を持って取り組んでみてほしいということ」がメッセージとして伝えられました。

○講義「未来の自分、なりたい自分を探そう」 高橋 正則 コーディネーター

講義の中で、塾生が未来塾に参加した理由について発表しました。「米百俵の精神と長岡の歴史について勉強したい」「新しい友達や新しい出会いを楽しみにしている」「この経験を通して、自分の視野を広げたい」「人前で話すことが苦手なので、克服したい」など、自らを高めたり、視野を広げようとするものが多く挙げられました。

高橋コーディネーターからは、「米百俵」の精神について「小林虎三郎個人の思いだけではなく、藩士たちが思いと考えを理解し、共感し、共に成し遂げようという覚悟を持って支えたからこそ誕生した。」と説明がありました。また、岸宇吉が身分を問わず多くの人を集め、復興や商業の在り方を夜を徹して話し合った『ランプ会』についてのお話があり、長岡の「米百俵」を語るうえで大切な舞台であったと伝えられました。

また、未来塾について、「様々な体験をしたり講師の話を聞いて、感動した言葉や出来事、新しく知ったことや感じたことを、『自分の言葉』できちんと整理することを大切にしてほしい」とお話がありました。

○昼食

昼食には、長岡グランドホテル特製の「米百俵弁当」をいただきました。長岡産野菜をふんだんに使い、長岡の偉人が愛したといわれるメニューを味わって、“食”でも米百俵を体験しました。

○阪之上小学校伝統館

国漢学校の流れをくむ阪之上小学校では伝統館を見学し、展示物の説明や国漢学校の歴史について、同校の6年生からご説明いただきました。

○グループワーク

今日の講座を聞いて感じたことをグループで話し合い、発表しました。

発表では、「もらったお米を食べなかったという虎三郎と藩士たちの『行動』が、長岡の新たな人材育成につながり、未来のためになったのだとわかった。」「海外でも米百俵が語られていたことに驚いた。」「長岡の商工業を発展させるために銀行をつくる時、農家の助力を得たことは、身分を超えた協力であり、周りの人の『共感』を得たことは、まさに『協働』であると感じた。」といった意見がありました。