米百俵未来塾

150年の時を超えて現代版「国漢学校」

お知らせ

第7回講座「未来の自分を探そう!~米百俵未来塾を振り返って~」

第7回講座「未来の自分を探そう!~米百俵未来塾を振り返って~」

最終回となる第7回講座では、これまでの米百俵未来塾を振り返り、さまざまな講座をとおして学んだことをグループごとにまとめ、共有しました。そして、米百俵未来塾で得たことを未来の自分にどのように活かしていくかを考えました。

●講座の振り返り

はじめに、第1回から第6回までの講座のポイントやキーワードについて、スライドを見ながら振り返りました。

●グループワーク①「米百俵未来塾を振り返る」

これまでの講座をとおして心に残ったこと、学んだことを塾生同士で共有しました。塾生は、「自分にない考えを見つけられるので、協力すること、様々な視点から物事を考えることの大切さがわかった。」、「朝原宣治さんの話を聞いて、緊張することは悪いことじゃないとわかった。」など、多くの気付きを得たようでした。

●グループワーク②「未来の自分を探そう」

グループワーク①で話し合ったことを踏まえて、「未来塾に参加して自分がどう変わったか」、「未来塾で学んだことをどう活かしていきたいか」を話し合いました。

●グループワークの発表

グループワーク②で話し合ったことを一人ひとりが発表しました。塾生は、「いろいろなことに「なぜ?」という疑問を持ち、本当の意味をわかるようにしたい。」、「夢を叶えるために、朝原選手のようにどんなときもやり切ること、失敗してもポジティブになることを身に付けたい。」、「未来塾を受講する前まではやってみたいことがあっても行動や決断ができなかったが、未来塾でいろいろなことに挑戦することでやれることが増えた。」、「受講する前は恥ずかしい気持ちが勝ってしまい、自分の意見を伝えることが苦手だったが、講座をとおし、人と意見を出し合うことで今まで思いつかなかったアイデアが聞けておもしろいと思った。これからは自分の意見を言うことはもちろん、相手の意見との違いを探し、新しいアイデアを生み出していきたい。」など、未来塾をとおして成長した自分を実感するとともに、学んだことを将来や普段の生活と結び付け、活かしていきたいという意欲が見られました。

●高橋コーディネーターによるまとめ

最後に高橋先生から、「多くの人が自分の言葉で気付きや願いを語っている姿がすばらしかった。」という総括とともに、「友達の話から気付いたことを自分の考え方に活かしていけるとよい。」とアドバイスをいただきました。また、「米百俵の精神は歴史上のことではない。皆さん一人ひとりの志のことだ。」、「皆さんには、「なりたい自分」を追い求め、挑戦を続けてほしい。」という激励のメッセージとともに、「その過程で疑問に感じたことは放っておかず、立ち止まって考えることが大事。」、「これからの社会は予測できないほど大きく変わっていく。やりたいことを実現するために何をすべきか自分で考え、行動していくことが大切。」、「失敗しても目当てを立て直しながら挑戦し続けてほしい。」と今後の塾生への期待を込め、まとめのお話をいただきました。

第6回講座 オリンピックメダリスト 朝原宣治さんから学ぶ「目指す自分になるためのポジティブで柔軟な思考」

第6回講座 オリンピックメダリスト 朝原宣治さんから学ぶ「目指す自分になるためのポジティブで柔軟な思考」

〔講師:朝原 宣治さん〕

北京オリンピックや2018年世界マスターズにおいて4×100mリレーでメダルを獲得した朝原宣治さんから、オリンピックへの挑戦の経験とポジティブに考えることの大切さについて講演いただきました。

①講演

朝原さんからは、「日本人が陸上競技でメダルを獲れるわけがない」という空気が常識だった中において「マインドセットを変えること」の重要さについてお話をいただきました。それは、普段自分たちが考えている常識を変えていくということでした。海外留学で周りがプロばかりの環境に身を置き、自分の意識を高めていったこと、骨折をきっかけに自分を見つめ直すきっかけになった経験から「失敗のときにどういう行動をとるかが大事」と話がありました。
また、リレーにおいては特に「信頼関係を築くこと」が大切であるとのお話もありました。先人の思いや技術を引き継ぎながら、お互いに認め合って切磋琢磨し、試合で走る選手だけでなくサポートしてくれるスタッフや補欠選手も懸命に取り組み、夢に向かってチームで思いをつなぐことが、バトンをつなぐということなのだというお話を聞くことができました。さらに、現実を受け入れて、自分にできることを考える大切さについても話がありました。外国人選手との筋肉量の違いなどの身体的な違いを受け入れ、自分の特長を活かすことでオリンピックのリレー種目でメダルを獲得した経験をとおして、「自分のやりたいことや目標を、周りの人との比較ではなく、自分なりに置くことが大切である」という、世界での活躍の背景にあった貴重なお話を聞くことができました。

最後に「皆さんにはそれぞれ才能や特長がある。いろいろなことを経験し、挑戦してほしい」と塾生へメッセージをいただきました。

②朝原さんへの質問タイム

講演を聞いて朝原さんに聞いてみたいことを質問しました。「緊張に打ち勝つ方法は?」という質問に対し朝原さんは「ちゃんと自分がやる気になっているからこそ緊張する。緊張することもプラスに捉えてほしい。」とメッセージをいただきました。また、「メンタルを強くするには?」という質問に対しては「同じことをやっても気持ちの持ち方で結果が違う。どうしたら前向きに進めるか考える癖をつけることが大事。」とアドバイスをいただきました。

 

第5回講座 デザイン思考ワークショップ

第5回講座 デザイン思考ワークショップ

〔講師:長岡造形大学 板垣 順平 先生、同大学学生のみなさん〕

この講座では、レゴブロックや画用紙などを使って「未来の長岡のまち」の制作を行いました。「デザイン思考」のプロセスに基づいて“視点や発想の転換”を途中で行い、住む人のニーズに応えられるように、各グループで話し合って工夫しながら進めました。

●デザイン思考とは

講師の長岡造形大学の板垣順平先生から、「デザイン思考」について説明がありました。「デザイン思考」は、①きょうかんする→②課題を発見する→③アイデアをいっぱい考える→④アイデアをカタチにする→⑤アイデアを確かめてみる、という5つのプロセスを繰り返して、人の困りごとなどを解決する考え方です。特に大切なことについて、板垣先生から「人の考え方は様々であり、困りごとには理由や原因があるので、『なぜ』を大切にして、聞きとって理解することが大切です。それによって自分のアイデアも広がります。」「他の人の見方や捉え方を見ると、自分だけでは思いつけなかった方法に気付けると思います。だから、他の人のアイデア、考え方、やり方を知るということを大事にしてもらいたいと思います。」とアドバイスがありました。

①レゴブロックなどで「未来の長岡のまち」を制作

まず、グループで思い描く「未来の長岡のまち」を制作しました。『新しいお店』、『おいしい飲食店』や楽しく過ごすための『娯楽施設』など、塾生が未来のまちに望む施設が制作されました。また、『空港』を新設するなど、各グループの創意工夫が見られました。

②まちなかインタビュー

次に、各グループで、「未来の長岡のまち」についてミライエ長岡に来館している市民の方にインタビューをしました。長岡の「良いところ」、「良くないところ・不便なところ」、「今の長岡がもっと良くなるために何があると良いか」を聞きとりました。

③「未来の長岡のまち」をリニューアル

市民のみなさんへのインタビューを経て、「私たち自分たちだけがほしいものではなく、インタビューで話を聞いた人たちが必要としているもの」があるまちをつくるため、「足りない施設は何か」、「作り替えた方がよい部分はあるか」を各グループで話し合いました。そして、困りごとの解決や望みの実現のために、住む人の気持ちになってまちを作り変え、「未来の長岡のまち」を完成させました。

④「未来の長岡のまち」発表

各グループによる発表では、インタビューでの『車がないと移動が大変』という声を受けての「新しい交通機関」の追加、『遊び場や賑わいの場を増やしてほしい』との声を受けての「テーマパーク」の追加、『雪が多い』との声を受けての「雪を利用した施設」の追加など、まちの人の困りごとを解決するための創意工夫が見られ、また、『働く場や活躍する場を増やしてほしい』との声を受けて「企業の誘致」を表現した班、『様々な世代の方』にインタビューをして、若者だけでなく高齢の方も楽しめるまちを表現した班もあり、発想の柔軟さや鋭さに驚かされました。

第4回講座 チームでミッションをクリアしよう!最高のチームになる秘訣!

第4回講座 チームでミッションをクリアしよう!最高のチームになる秘訣!

〔講師:上越教育大学 赤坂 真二 先生、深井 正道 先生〕

 

上越教育大学の赤坂真二先生から、チームが持つ力やチームができるまでのプロセスについて、グループでのミッションを通して楽しく学びながら、良いチームができるための秘訣を探りました。チームとは、一人で成し遂げることができない難しい課題や問題を、良い関係をつくりながら成し遂げる人たちであると、説明がありました。

ミッション① 互いを知ろう、ミッション② ちょこっとチーム体験

まず、チームの仲間を集める『ナンバーコール』、グループ全員の共通点を探す『共通点探し』や、グループ全員分の好きなものと名前を暗記していく『となりの私』のミッションを通して、チームづくりの最初に大切となる仲間を知るプロセスを体験しました。また、音が重なることなく全員が順番に手拍子をするタイムを計測する『ビート』というミッションでは、全員での作戦会議を経て、当初の半分以下のタイムに縮めて「4.12秒」という驚異的なタイムを記録しました。

ミッション③ 温かい雰囲気をつくろう、グッドコミュニケーションの力

良い気分になったこと、感謝したいことや褒めたいことを発表し合う『ハッピー・サンキュー・ナイス』のミッションを通して、温かくポジティブな雰囲気づくりをしました。また、悪い聞き方と良い聞き方の両方を体験し、うなづきやあいづちがあり、目線や姿勢が良い聞き方をされると、もっと話したいと思えることがわかりました。ポイントとして、「チームはコミュニケーションでつくっていくので、相手を大事にする話し方や聞き方がとても大事です。」といったお話がありました。

ミッション④―1 5種の動物から学ぶ

5種の動物からなりたい動物ごとにグループになって、選んだ理由や他の動物を選ばなかった理由を共有し、グループごとに発表し合いました。この活動を通して、みんな価値観が違うこと、みんな思っていることが違うこと、違うからこそ意見を出し合って話し合うこと、話し合えば分かり合えることを学びました。

ミッション④―2 元気の出る解決策

ここではイラストを見て、忘れ物をしてしまう友人に対して、どのような声掛けができると解決できるかを考え、発表し合いました。この活動を通して、責められたり罰を与えたり嫌な気分にさせても、人はやる気にならないので問題解決にならないこと、元気なってやる気が出るような『こうやったらいいよ』『こうやればきっと君はできるよ』という応援のメッセージを送ることが大事だということを学びました。

ミッション⑤ 未来塾会議

未来塾会議で話し合う『困っていること』や『みんなで話し合いたいこと』について、たくさんの議題が集まり、全員で話し合いました。丁寧に詳細を質問しながら、一人ひとりのためにみんなで知恵を出し合いました。

さいごに

赤坂先生から、「これからも、今日のように『人とつながること』『チームになること』は大きな力を生むのだということを忘れずにいてほしいと思います。そして、人に優しくしたり、思いやりを持って接すると、優しくされた方だけでなく、優しくした方も元気になっていきます。このように仲間がお互いに元気になれるようなチームを築いていってほしいと思います。」とのメッセージをいただきました。

 

第3回講座「世界にはいくつ言語があるの?世界の言葉を学ぶ意味を考えよう!」

第3回講座「世界にはいくつ言語があるの?世界の言葉を学ぶ意味を考えよう!」

〔講師:留学生のみなさん、国際交流協会のみなさん〕

第3回講座では、外国人と交流するときのあいさつや自己紹介の大切さを学び、留学生と一緒にそれぞれの国の言葉でどんな自己紹介をしたらよいかを考えるワークショップを行いました。

①あいさつ、自己紹介の大切さについて

国際交流協会の岩嶋さんから世界には7千の言語があること、なぜあいさつが重要なのかについて話がありました。あいさつは、世界の人とコミュニケーションするときの最初の入口です。特にあいさつと自己紹介を相手の言葉ですると、名前を覚えてもらったり、興味を持ってもらい、その後の活動につながるという話がありました。

②留学生による文化紹介

マラウイ、ベトナム、タイ、カザフスタン、スリランカの留学生が、食や地理、学校、祭り、貨幣や文字など、母国の文化について動画やクイズを交えながら紹介してくれました。ベトナムの文化紹介では、ダーカウという足で羽を蹴る遊びも体験し、世界の文化の多様性を楽しく学ぶことができました。

③グループワーク「世界の言葉で自己紹介をしてみよう!」

グループごとに留学生の国の人に自己紹介するとしたら、どんなことをアピールするとよいかを考え、留学生の母国語で発表しました。発表では、「長岡は雪が2メートル降ります」、「おいしいお米が食べられます」、「花火が有名です」など、長岡がどんなところか紹介する発表が多く見られました。今まで会ったことのない国の留学生と交流しながら、相手に興味を持ってもらうにはどんな自己紹介がよいか考える機会となりました。