第5回講座 オリンピック銀メダリスト 中村真衣さんから学ぶ「~人生山あり谷あり~ 人生は出会い!!」
〔講師:オリンピック銀メダリスト 中村真衣さん〕
第5回講座では、オリンピック銀メダリストの中村真衣さんから「~人生山あり谷あり~ 人生は出会い!!」について、講演いただきました。
また、塾生一人ひとりが『夢グラフ』を書くことでこれまでの道のりを振り返り、『うれしかったことや、つらいと思ったこと』について発表し、中村真衣さんからこれからの人生への激励のコメントをいただきました。
●~人生山あり谷あり~ 人生は出会い!!
まず、競技を通じて中村さんが歩んできた山あり谷ありの道のりと、大切にしていることをお話しいただきました。背泳ぎの選手となった意外な経緯や、競技人生の栄光と挫折、世界での活躍の裏側にあった家族との絆、中越大震災の経験、アスリートとしての復活について、当時撮影された貴重な映像を交えながら、聞くことができました。
「真のアスリートの負けは、戦うことをやめること」といった言葉をきっかけに、世界トップの舞台に返り咲いた経験も語られ、塾生のみなさんは、真剣に聞き入っていました。塾生のみなさんはそれぞれ、今頑張っていることやこれから頑張ろうとしていることがあります。講座終了後に振り返りシートを書く場面では、この言葉を胸に、頑張ることを続けてみようという決意を書く塾生も多くいました。
●夢グラフを書いてみよう
※夢グラフ・・・人生の時系列(横軸)に沿って、その時の調子(縦軸)を表す折れ線グラフ
次に、グループに分かれて、塾生一人ひとりが「夢グラフ」を書いてみました。中村さんも各グループを回り、一人ひとりの「夢グラフ」を見ながら、これからの人生を励まし、勇気づける言葉を掛けてくださいました。
これまでの人生の中で、家族や友達が支えてくれたこと、馴染めなかった環境に適応できたこと、練習によってスポーツ技術が成長したことなどの経験が、塾生から語られました。
それに対して、
「その逆境をのりこえた経験こそが、挫折や苦境を乗り越える力が現にあることの証なのです。」
「そして、今、自分のこれまでの弱みを、人に言えるということは、向き合って乗り越えた証拠で、次のステージに進んでいる証拠なのです。」
「みなさんが書いた人生グラフには山もあり谷もあったはずです。みんな谷を越えてきているのです。みんな谷を乗り越える力を潜在的に持っているのです。そして、谷を乗り越える経験は、みなさんのこれからの人生に良い糧になっています。」
「ずっと山の人はいません。頑張っても、うまくいかない時もあります。でも、時間が経った時に、谷の時があったからこそ今の自分があるんです。」
と中村さんから子どもたちへ伝えられました。
また、「夢グラフ」は何年か経って書くと、自分の成長に伴って視野や視点が変わることで、今のグラフとは異なるものとなっているのだそうです。かつては最低だと思っていた時期が、振り返ってみるとそうでもなかったり、今の自分の糧になっていることがわかり、勇気をもらえるのだそうです。
「大人になっていくにつれて、嫌なこともつらいこともある。でも、谷があるから、山がある。そして、谷のままの人はいないし、必ず上がって山になる。」
「それに、人生に正しい道はない。人と比較する必要もないし、隠す必要もないのです。」
●まとめ
最後に、中村さんから、夢や目標を持つことの大切さや、子どもたちへの願いが語られました。
「夢や目標を持っている人もいると思います。夢を叶えるためにどうしたらいいか、よく聞かれますが、私にもわからないのです。私も目標を達成できなかったので、その答えを知りたかったのです。」
「でも、簡単に達成できないから、『夢』なのです。」
「どれだけ本気になって頑張れるが大事です。夢や目標を100%叶えられる人はいません。
でも、時間が経った時に、あの時ものすごく頑張ったからこそ今の自分がある、と思えるので、勇気を持ってたくさんチャレンジしてみてください。そうすれば君たちの可能性はどんどん広がります!」
▲集合写真