第1回講座「学ぼう!「米百俵」の精神~長岡の先人から学ぶ未来を切り拓く力~」
第1回講座「学ぼう!「米百俵」の精神~長岡の先人から学ぶ未来を切り拓く力~」
〔講師:米百俵未来塾 羽賀友信 塾長、高橋正則 コーディネーター〕
〔ガイド:阪之上小学校6年生児童のみなさん〕
第1回講座では、「米百俵」の精神をはじめとした長岡の歴史や、広い視野で先を見越して生き抜いてきた長岡の先人たちの考えを学びました。また、阪之上小学校伝統館を訪問し、学んだことをグループで話し合い、さらに学びを深めました。
○講演「米百俵とは」 米百俵未来塾 羽賀 友信 塾長
教育に力を注ぐだけでなく、そこで学んだ新しい考え方によって、経済の発展、法律の改正、医学の普及など総合的なまちづくりを、身分を超えて話し合いながら進めてきた長岡の史実を引き合いにして、「意見や立場の違う人同士が未来を見据えたビジョンに向かって協働し、未来の力に変えていくことも長岡の『米百俵』の精神だ。」と話しがありました。
また、『米百俵』の精神が途上国をはじめ世界で評価され、広がっていることについての紹介がありました。そして、塾生に向けて、「職業に捉われるのではなく、『生き方』こそが大切であること」、「自分で様々な体験をすることで自分に合った『生き方』が見つかること」、「夢や目標は成長とともに変化し、進化すること」、「頑張りたいことが見つかったら、『具体的な目標』を持って取り組んでみてほしいということ」がメッセージとして伝えられました。
○講義「未来の自分、なりたい自分を探そう」 高橋 正則 コーディネーター
講義の中で、塾生が未来塾に参加した理由について発表しました。「米百俵の精神と長岡の歴史について勉強したい」「新しい友達や新しい出会いを楽しみにしている」「この経験を通して、自分の視野を広げたい」「人前で話すことが苦手なので、克服したい」など、自らを高めたり、視野を広げようとするものが多く挙げられました。
高橋コーディネーターからは、「米百俵」の精神について「小林虎三郎個人の思いだけではなく、藩士たちが思いと考えを理解し、共感し、共に成し遂げようという覚悟を持って支えたからこそ誕生した。」と説明がありました。また、岸宇吉が身分を問わず多くの人を集め、復興や商業の在り方を夜を徹して話し合った『ランプ会』についてのお話があり、長岡の「米百俵」を語るうえで大切な舞台であったと伝えられました。
また、未来塾について、「様々な体験をしたり講師の話を聞いて、感動した言葉や出来事、新しく知ったことや感じたことを、『自分の言葉』できちんと整理することを大切にしてほしい」とお話がありました。
○昼食
昼食には、長岡グランドホテル特製の「米百俵弁当」をいただきました。長岡産野菜をふんだんに使い、長岡の偉人が愛したといわれるメニューを味わって、“食”でも米百俵を体験しました。
○阪之上小学校伝統館
国漢学校の流れをくむ阪之上小学校では伝統館を見学し、展示物の説明や国漢学校の歴史について、同校の6年生からご説明いただきました。
○グループワーク
今日の講座を聞いて感じたことをグループで話し合い、発表しました。
発表では、「もらったお米を食べなかったという虎三郎と藩士たちの『行動』が、長岡の新たな人材育成につながり、未来のためになったのだとわかった。」「海外でも米百俵が語られていたことに驚いた。」「長岡の商工業を発展させるために銀行をつくる時、農家の助力を得たことは、身分を超えた協力であり、周りの人の『共感』を得たことは、まさに『協働』であると感じた。」といった意見がありました。